「…看板裏返してくる。」




達筆で書かれた『開店』が『閉店』へと変わる。


そして静かに目を閉じ、何かを悟ったかの様に再びその瞼を開けた。




「本当…どうしてこうなっちゃったんだろね。」




それだけ呟くと瑠華の居る店の中へと戻っていった。



闇に包まれた路地裏には提灯によってほのかな灯りが灯されている。







居酒屋『黒猫』の夜はまだ長い。