「……久しぶりね、深山さん。誓くんに会いたかったけど」

「久しぶり。新しい彼氏さん、いるんじゃないの」

ピリピリした空気が漂う。いや、一方的にこちらが出しているのかもしれない。彼女と私の関係はライバルだと、勝手に思っているから。

「いるけどね、会いたいの。会いたいくらい、思ってもいいでしょ?」

人の思いを邪魔する権利は一切ない。私はゆっくり頷いた。彼女はくすくす笑いながら、今も昔も変わらないね、と貶してるんだか褒めてるんだか、分からないことを言われた。

「ねぇ、深山さん。久しぶりに会ったんだし、もっと話さない?」

どうしよう。彼女とは卒業して以来会ってなかったし、今のうちに色々話しておくべき?でも、穏やかにすすむかな。

「ちょっと、ねぇ。失礼なこと考えてないでしょうね?私は純粋に話したいだけよ」

エスパー?私の思ってることバレてるじゃん。もういいや、なるようになる!