みんなみたいに上手に生きられない君へ

「放課後に圭佑の家に行こうと思うんだけど、斉藤さんも一緒に行かない?月曜は朝練だけで部活休みだから、早く帰れるんだ」 

「......私も?」  

「うん、圭佑と斉藤さんが仲良かったなんて知らなかったけど、一番に追いかけてくれた斉藤さんに一緒にきてほしい。俺一人だけよりも、斉藤さんが一緒の方が心を開いてくれると思う」

「仲良いとはまたちょっと違うけど......でも、うん、心配だし、私も一緒に行くよ」



私に心を開いてくれるかは謎だし、さっきの感じだと完全にシャットアウトされてたけど、ここまできたらもう乗りかかった舟。

今さら関係ない顔なんてできない。


申し出を受けると、ありがとうじゃあ放課後にまた、と笑顔を見せてくれた前田くん。

そのさわやかな笑顔にときめくひまもなく、とっくにチャイムなってるぞと先生が階段を上がってきて、急いで教室に戻った。