みんなみたいに上手に生きられない君へ

ちゃんと、そう言わないと。
ちゃんと、謝らないと。

そう思っているのに、何も言葉にならず、ただ涙だけが流れる。  


和也くんを傷つけた。
最低だ、私。

あんなに良くしてくれたのに。

もう、消えてなくなりたい。



「......ごめんな」  



泣き止まない私を見て、完全に責任を感じてしまっている和也くんに申し訳ない。

早く、......何か。
何か、......言わないと。

もうそろそろ部活に行かなきゃ行けないだろうし、と必死で言葉を探すんだけど、あせればあせるほどによけいに言葉が出てこない。



「さっきさ、好きだって言ってくれてありがとう。嬉しかった。だけど、......ごめん。

月子とは、付き合えない」



どのくらいの時間がたったのか分からないけど、外から野球部のかけ声が聞こえ始めた頃。

先に口を開いたのは、和也くんだった。