みんなみたいに上手に生きられない君へ

「俺がどんな気持ちで今まで耐えてきたのか何も知らないくせに、分かったようなことばっかり言うなよ!
親も姉ちゃんも兄ちゃんも、家族全員有名大学出身で、みんな頭良くて、一人だけ頭悪くて出来ない人間の俺の気持ちが分かる?
サッカーでどれだけ活躍しても、他のことでどれだけがんばっても!勉強が出来ないだけで、たったひとつ普通のことがクリア出来ないだけで、それだけで認めてもらえない。家にいても、学校にいても、ずっとみじめで、悔しい思いをしてきた!
月子なら......、月子なら、俺の気持ちを分かってくれるかと思ったのに!」

「かず、......や、く......、ごめ......」



声を荒げて、一気にまくし立てた和也くんに、思わず涙がこぼれた。 

誰もいない静かな図書室に、私の泣き声だけがひびく。