みんなみたいに上手に生きられない君へ

和也くんに元気を出してほしいのに、いつもみたいに笑ってほしいのに。

今の和也くんに何て言ったらいいのか分からない。



「仕方ないよな。
留年するか、高校やめて働くか」



一緒に卒業したいのに。

もちろん高校やめて働くのだってひとつの人生だし、和也くんの決めたことなら応援したいけど、だけど。

無理して作った和也くんの笑顔が痛々しくて、悲しくなる。



「そんな......。
働くにしても、文字読めなかったら苦労するんじゃないかな......」

「......かもな」

「......やっぱり病院に行った方がいいんじゃ......。今より改善するかもしれないし、原因が分からないことには......」

「......」

「家族やまわりの人もみんな分かってくれなくて、苦しんでるのも辛いよね?」

「......」

「もし何か病気とか障害があるって分かったら、親とか先生も、和也くんがサボってるわけじゃないって分かってくれると思うし、それに、」

「......それに、何?
はっきりとお前は普通じゃないって烙印を押された方が、気が楽になるって?」



失敗した、余計なことを言い過ぎた。

それに私がようやく気がついたのは、和也くんが明らかに怒りをあらわにしたときだった。