みんなみたいに上手に生きられない君へ

「親には、小学生のときに学校の勉強についていけないって何回も相談したよ。だけど、ちゃんと勉強しろ言い訳するなって叱られて、まともに取り合ってもらえなかった。先生だって、さっきみたいな感じだ。

誰に言っても、俺がちゃんと勉強してないと思われる。
がんばればできるはずだ、努力が足りないって」  



努力が足りない......。
がんばれば、できるはず。

違うよ、違う。
きっと、和也くんはすごく努力してきたはず。

だって、文字が読めないのに、文章読むのすごく大変なのに、それでもがんばって読もうとしてた。

それでみんなにからかわれても、いつも笑ってて......。


だけど......。

普通のことが普通にできる人は、できない人にとってそれがどれだけ難しいか分からない。

あの日、和也くんが言っていたことを思い出す。


何かをあきらめたような、和也くんのうつろな目。


私は、この目をよく知っている。

これは......、私だ。私の目。

本当の自分を認めるのがこわくて、認めてもらうこともあきらめてしまっている目。