みんなみたいに上手に生きられない君へ

「金曜はありがとうね。ほんと迷惑なやつだよね、あたし。いきなり電話したのにきてくれて、......嬉しかった」



私の肩をもんでいた手を体に回すと、珠希ちゃんはぎゅっと抱きついてくる。


金曜の夜9時、明らかにいつもと違う様子の珠希ちゃんから今すぐきてと電話があった。



「そんな、迷惑なんかじゃないよ。
珠希ちゃんからの電話だし、いつでもいくよ」



目の前に回された珠希ちゃんの手にそっと触れる。



「......前から思ってたけどさ~、もしかしてつっきーってあたしのこと大好き?」



珠希ちゃんは冗談っぽくそんなことを言うけど、珠希ちゃんの言いたいことはなんとなく分かる。

あんな時間にいきなり電話して、本当にきてくれるとは思わなかった、ってことかな。


今日だってみんなでカラオケにきてるし、前も何回か一緒に帰ったことはあるけど、いまだに休日に二人で遊んだことはないし、学校でも一緒いない。

きっと、人から見たら、私と珠希ちゃんは、そこまで親しい友だちとは言えないのかもしれない。