みんなみたいに上手に生きられない君へ

昔から人の輪に入るのも、友達を作るのも苦手だった。

体育の授業で二人ひと組作る時も大体余ってたし、仲間に入れてって言うことも苦手だった。

なんとか友達を作れても、グループに入れても、いつも私はどこか微妙に浮いてる。



「......そ、その......と、......とき?......た、なかは......、にん......にん、げんに......」



前田くんがつっかえながら国語の教科書を読んでいても、教科書の内容が全く頭に入ってこない。


私の頭の中をずっとグルグルしてるのは、過去の辛い思い出や失敗したこと、マイナスのことばっかり。


しかも、どうでもいい小さなことまで、次々に浮かんできて、それが頭の中にこびりついて消えてくれない。


何であの時こんなことを言ってしまったんだろう。何でもっと上手くやれなかったんだろう、って。


今さらそんなこと考えてもどうしようもないって自分でも分かってるのに、頭の中のザワザワは何度も何度も私を責め続ける。