みんなみたいに上手に生きられない君へ

「まいいや、行こ」

 
  
......え?

腹減ったしなんか食べに行こうと、ごく自然に私の手をとった和也くんにびっくりして、思わず足をとめる。



「どうした?行かないの?
腹減ってない?」

「あ、ううん、行こっか」



不思議そうな顔の和也くんに、作り笑顔で、ぎこちなく足を進める。


え?なんで?
だって、手。え?

全然嫌じゃないけど、でも単純に意味が分からない。

 
いつもはよけいなことばっかりを考える頭も、今は繋がれた手のことしか考えられない。

なんか手に汗をかいてきた気がするし、心臓の音がやけにうるさくて聞こえないかどうか心配だよ。