みんなみたいに上手に生きられない君へ

やっぱり、さっきのは失敗だったかな。


私はいつもそうだ。


はじめは上手く取り繕っても、すぐにボロが出る。

みんなに嫌われる。



「今日は、四月十四日だから~、前田!」



ホームルームが終わり、一時間目の授業が始まってもまだ、私はさっき友達に言われたことを考えていた。



「え-!俺?十四日関係なくない?」

「いいから!23ページ」



ちょっとしたことで涙が出そうになるし、一度考え始めると止まらなくなる。

こんなささいなこと気にする必要ないって分かってるのに、頭のザワザワが止まらなくなる。

やっぱり私はどこかおかしいのかな。


先生に教科書を読むのを指名された前田くんが席を立つのをぼーっとみながらも、頭の中は止まらないザワザワでいっぱいだった。