「ふぅーん」
そう言って男は私をジロジロ見ながら、何かニヤニヤしていた。
なんか……気持ち悪い、この人。
感でこの人と関わってはいけない気がした。
「陽菜から聞いてるけど、まぁ普通の子だね」
普通ですいませんね!!!
ん?陽菜さんも知ってる人?
「誰なんですか?」
「んー?俺、戒と親友だった智樹の兄貴♪
ちなみに陽菜の浮気相手だったんだ、弟は」
……この人が?
何を考えているのかわからないけれど、早くこの場からいなくなりたかった。
すごく、すごーく怖くて
これから何が起きるのかわからないけれど、何かが起きる気がした。
「まぁ、そんな怖がんなって!
ねぇ、戒の過去知りたくない?」
戒の過去……
知りたいけど、知りたくない。
もし知る時が来たとしても、それは戒本人から聞きたい。
って、思っていると後ろから待っていた人の声が聞こえた。



