「俺飲まない。リリーのコーヒー作る」
「いやいや、いいよ!
自分でやるって」
「リリーは疲れてるから、寝といて」
寝といてって…
寝たらコーヒー飲めないでしょ!
「ルイ―、まじでいいよ…
なんか申し訳ないし」
「うるさいよ、リリー」
あ、はい。
もう諦めよう。
何言っても王子はコーヒー入れてくれそうだし。
「そう言えば…お母さんどこ行ったの?」
「ママ友の会に行くって言った」
あー…いつものもやつね。
絶対帰り遅いやつ!
「リリーはコーヒー好きか?」
「まあ…」
ななななんと!
キッチンでコーヒーを入れる王子…
かっこよすぎ…る…
何でだろう…何が他の人と違うんだろう…
キッチンの棚からマグを取り出す横顔がかっこいいのと、
ちょっと下向いた時の顔が美しいのと、
ださいやかんを握る手がセクシーなのと…
言いきれない!全部言いきれん!
王子がいると、ただの台所が
パリの街角にあるおしゃんなカフェに見えるよ!
(パリ行ったことないけど)



