「お兄ちゃん!」


「どーした?」


「私ね、お兄ちゃんと同じ学校に行こうと思


ってるんだー」


「まぢで!やったー!」


「えへへ/////」


私はこの時中学三年。もう少しで受験だっ


た。


そして、私たち兄妹は『ブラコン』と『シ


スコン』という言葉が合いすぎるほどの兄


妹。ずっと2人だった。


「ねぇ、お兄ちゃん。甘い香りがする!さて

は、これは…ケーキだ!」


「アハハ!気づいたかぁー。羽咲には秘密に


しよーと思ってたのに。」


「あーずるいじゃん!私も食べたい!」


「そりゃもちろん。羽咲のだけど…勉強頑張


ってる羽咲にサプライズのつもりだったん


だけど…羽咲には適わないなぁ…」


「ねぇ!お兄ちゃん、あ〜ん♡」


「えー。しょーがないなぁ。あ〜ん。」


「んーっ!美味しいっ!」


「良かった。やっぱ、羽咲は笑顔が一番だ


よ。」


私はお兄ちゃんが大好きだった。


お兄ちゃんの優しいところも、お菓子も、


いつも香るヴァニラエッセンスの香りも…