私が君を失って、君が何かを得るなら……それでいい、それがいい こんな事思う私って重いのかもしれない でもさ、そんな事思うくらい君を大事にしてたよ あと、今まで誰にも言ってなかったけどね 鳴海が初恋の相手で、初めて付き合った人なんだ 私にはそれだけで十分だったのかもね 隣にいたい、なんてそれすらも贅沢だったのかもね 「会いたい…」 そう呟いたのとほぼ同時だったと思う 『ドンッ!!』 屋上の扉が勢いよく開いたのは。