「そういえば私宛に手紙が届いたの。」


「え!どんな?もしかして、昔流行ったラブレターとか、それとも懸賞にでも当たったの?」

麻友は興味津々の表情を浮かべ、コップに入ったオレンジジュースのストローに口を付ける。

今か今かと待ちきれないよう。

昔は下駄箱にラブレターとか、机の下にラブレターとかが流行っていたらしいが、今は時代の流れが変わりLINEとかで告白する人が中にはいるみたい。

インターネットの時代だから、何でも文字を打つだけで文字変換される。

だから字を書く機会が少なく、漢字が苦手な人も多い。
それに年賀状だっていつの日か、LINEやメールでするようになった。


時代の流れにそのまま流されてる感じ。


「誰かに宛てたラブレターだとは思うんだけど、字がこどもでさ。
最初はイタズラかなって思ったんだけど、何だか違うような気がして。」


「その手紙って今ある?」


「ううん、家にある」


「そっか」


麻友は真剣になって私の話に耳を傾けていた。
何か心当たりでもあるのかな?

私はホイップクリームが入っているドーナツを口にする。
さっきは肉まんをチョイスしたから、お口直しのドーナツ。