「だから恋はしないって決めたんだ。 
 女なんて、いつか気が変わるし」


「そんなことないっ!! わたしはずっと好き……」


「どうだかな。 所詮、女なんて猫だろ。 
 あちこちに好い顔してさ」


「違うもん……っ」




八乙女に認められないことが、悔しくて悲しくて……。


次々とわたしの目には雨粒が落ちてくる。




「あーあ、また涙の海になってる。 
 ごめんな、俺のどうでもいい話題して」


「……ら…い…」


「え?」


「八乙女なんて……大嫌いよッ!!」


「おいっ!? ちょ、待てよ!」