「八乙女も来なさいよ。 涼しくて気持ちがスーっとするわよ?」 「いえ。 私は結構です」 もっと近くに寄ってしまったら、それこそ俺が俺じゃなくなる。 いいんだ。 もう二度、恋をしないって決めてるから。 永遠に俺はゲームで満たせば、それでいいんだ。 「……近くに来たりしてどうされたんですか」 「へへっ。 やっといつもの八乙女になったなと思って!」 ほら、そうやって俺を惑わせる。