小悪魔執事と恋ゲーム






そんな顔……しなくてもいいじゃないの。



これは、ただの雑談なのに。



真面目に語らなくてもいいじゃない……?




「朝食の支度があるので。 私はこれで失礼します」




目を合わせることもなく、すみやかにエレベーターから降りる八乙女。



とても気安く呼び止められるような雰囲気ではない。



なんだか、最悪なムードになっちゃった……。



八乙女のあの冷たい眼差しに、どんなことが隠されているのか。



ちっとも、わたしには分からないんだ。