:



°




八乙女が居ない日々が、あれから4ヶ月と経った今。



季節が過ぎるのは早いもので、もう2月。



学園内では、バレンタインの話題で盛り上がっている。



でも、わたしだけは話題に着いていけず。



毎日がただ上の空。




「望ちゃんはバレンタイン、誰かにあげたりする?」




下校のチャイムが響きわたる廊下を、望ちゃんと並んで歩く。



お菓子作りが得意な望ちゃんは、誰かにあげたりするのかな~。チョコ。




「えぇ……習い事が一緒な彼に」




珍しく顔を赤らめながら、乙女チックな反応をする望ちゃん。