「……くっ、!」 神代さんの勇猛さに圧倒された男は、顔色を変えて後ろに後ずさり。 「ボ、ボクは何もしてないよ~~ん!!」 ロボットのような言葉つきでそう叫ぶと、猛スピードで遠くへと走り去っていく。 「あ、コラっ! 待て!!」 いつの間にか神代さんの声も届かないほど、男の姿はみるみる小さくなっていた。 た、助かった~……! すっかり腰が抜けて、地面に座り込むわたし。 「穏花さん! ……大丈夫!?」 慌てて眉を下げながら、神代さんは同じ目線に合わせてくれた。 その優しい声にホッとなる。