「それは良かったです。 翌日からは私が作るのでお楽しみを」 「どうしたら、こんな完璧にこなせるの? 男性でしょ?」 料理なんて女性がするものだと、今日まで思ってた。 そんな女性のわたしでさえ、料理なんてろくに作ったことがない。 なのに八乙女は作れる。 不思議でしょうがない。 「好きで料理はするんです。 私は執事をやる前までは、一人暮らしでしたので」 「へぇー? それなら執事は、どうしてやろうと思ったの?」 一瞬だけ、少しの間が流れた。 何かあったような…… そんな顔にも見えたような?