「執事さんのことが恋しくなった?」 「違うよ! ……いや! 半分間違ってもないんだけどね」 「あら違うの?」 八乙女が恋しいかって聞かれたら、そりゃあ! 寂しいに決まってるし。 一瞬も忘れたことはないくらい。 寝ても醒めても、頭の中は八乙女のことばかり。 ──でも今は。 「気になるお客さんがいて……」 「一目惚れ? 見渡したところ美形は居なさそうだけど」 ──ズコッ! 望ちゃんの鈍さのあまり、うっかり水をこぼしてしまった。