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夏の季節が過ぎて、ついに今日は文化祭当日。




「やっと見つけた。 ここに居たのね。
あちこち探し回ったわよ」


「ごめん、望ちゃん!
薔薇が見たくなって……」




ここに来れば、八乙女のこと感じられるんじゃないかって



気がついたら薔薇園まで足を運んでいた。



八乙女にお姫様抱っこで、薔薇園まで連れていかれながら、お弁当を食べたあの日のこと。



昨日のことのようにハッキリと覚えてる。



もう八乙女の手作り弁当は食べれないのかな……。




「見てるのは構わないけど。 そろそろ文化祭が始まる時間だから着替えてね。 はいこれ」




そう手渡されたのはメイド服。