「八乙女は……それでいいの?」


「元々そういう契約だから」


「八乙女が良くてもわたしは嫌ッ!」




勝手に居なくならないでよ……。



わたしだけ残して、どこにも行かないで。



やっと居場所だって見つけたのに。



このままじゃ納得できないよ……わたし。




「八乙女だけは失いたくないのっ……。
 そばに居てくれるだけでいい。 
 ワガママ言って困らせたりもしない。
 だからお願い……。 帰ってきて?」




わたしの願いを聞いてよ──
八乙女。