「なに寝ぼけたこと言ってるの。 
 相変わらず朝弱いんだから」


「いやだって! もう二度と逢えないんじゃないかって本気で心配して……。 でも良かっ……たぁ……っ。」




ホッとして、肩の力が抜ける。



てか!八乙女も相変わらずクールだしっ。



急に居なくなったと思えば、今度はひょっこり現れてさ。



どれだけ、わたしが不安でいたか……。



鈍感な八乙女にはサッパリ分からないでしょうね!



でもいい……。



言葉よりも今は温もりが欲しいから。




「……穏花、俺もう執事じゃないよ」




抱きつくわたしの手を振り払う八乙女。