「そして今日の早朝に彼から連絡が入ってな。 隠さずに全てを打ち明けるところに心を打たれた。 イマドキ彼みたいな忠実な子は珍しいからな」
誇らしげに微笑む横顔につられて、口元が緩む。
「穏花も年頃なのだし、恋心の一つや二つ抱くのも無理はないだろう」
「ありがとうお父様……。
でも一つ気になることがあるの」
「なんだ? 言ってみなさい」
「さっきから八乙女の姿が見えなくて……!
お父様なにか知ってる?」
お父様の笑顔が再び曇りだす。
「……すまない、穏花」
「お父様?」
「八乙女は二度とここには戻って来ない。」
「えっ?」
頭の中がフリーズしていく。
今……なんて?



