──コンコン



えぇ、もうっ!?



……早くない!?



まだ1分も経ってないんだけど
あれから。




「お嬢様、八乙女です。 入りますよ」




ドア越しに八乙女の声が聞こえて、ホッとしているのも束の間。



ドアが開いてから、またわたしは大きな悲鳴をあげることになる。




「いやぁぁぁっ!? なんて格好で来てるのよっ!」




シャツ全開で、ほとんど上半身裸の八乙女。



わたしの悲鳴など、お構いなしに済まし顔を続けている。




「入浴するところに、お嬢様が『大至急で来て』と電話でおっしゃるものですから。 言われた通りに私は大至急で駆けつけただけですよ」




シャツ全開にしてくるなんて……。



レディの前で信じられないっ。