「り…く……ありがとう…っ。」 「は、?」 今にも消え入りそうなほど弱々しい声が 隣からしたかと思えば なぜか今度は俺の名前を口にする。 どうやら、この女。 俺のことを知っているらしい。 何となく、頭の中で嫌な予感がしながらも 男の背中に向けていた視線を、ゆっくりと声のする方に向けた。 そして助けた相手を見てから、俺は酷く後悔することになる。 それは言葉を失うほどの衝撃だ。