「今日、神代さんとお出かけすることになった……から」




突然口を開いたかと思えば、嫌な名前を口にする穏花。



あれだけ散々俺を不安にさせといて……



また彼奴とふたりっきりで逢う気なの?




「は……。 どこに行かれるのですか」




冷静を装ったって、明らかに顔ではバレバレだ。



そんな俺の反応に気づいてか、穏花も視線を斜め下に逸らす。




「カフェだけど。 別に構わないでしょ?」