執事のときは常にガードが堅くて、きちんとした雰囲気だから、いつもスキが全くなさすぎる八乙女。
──だけど。
眠っているときは、安心しきった表情をさせて眠るのね。
丸まってる手なんか小さな子どもみたいだ。
セットされてない髪の毛がまっすぐなせいもあって、よりいっそう幼くさせる。
執事じゃない素の八乙女を見れるのは、特別な気がして。
ちょっと嬉しいかも……。
付き合ってることを隠し通すために、お嬢様と執事の関係を演じているわたしたちは、なかなか恋人らしいことが出来ないでいるけれど。
──それでも。
ただ一緒に居れるこの時間は、かけがえのない幸せに感じるんだ。
八乙女と居れるなら、わたし何もいらないよ。



