高校生のわたしには、ひょっとしたら場違いな場所なんじゃないかと。



どうもソワソワして、落ち着かなかった。



ハァ……本当にどうしよう。



思っていた以上に紳士な人そうだし。



いまさら帰りたいなんて、思っても……



嘘ひとつ無さそうなその笑顔で見つめられると、何も言
えなくなってしまう。



何を話したらいいのかも分からず、紅茶ばかり飲んでいるわたし。



チラッと前を見ると、神代さんはコーヒーを飲んでいた。



睫毛に影ができている。