コーヒーをこぼしたり、
お砂糖を倒すミスだって、



八乙女はずっと背を向けていたままだから、どんな表情をしていたのか……わたしには分からないし。



必ずといっていいほど



毎回立場が逆転しているのは、どうしてなの。




『試しただけですよ、別に』




わたし……単純だから?



甘い言葉をかければ絶対に離れない。



それをよく知っている八乙女にとって、わたしは、扱いやすい女なのかな。



やっぱり……都合のいいように遊ばれてるだけ?



本気で好きなのは、わたしだけなの?



もっと八乙女を感じたいのに。



執事のときの完璧な八乙女を見ていると……
どうしても。ココロが不安になるんだ。