「え、な……! なんでここに……」




わたしに気づいた八乙女は、とても驚いたような表情だった。



そりゃあ、そうよね。



まさか探されるとは思わないか。



自分でも驚いたもん。



まさか、昨日ふたりで行ったこのカフェで
もう一度逢うことができるなんて。



奇跡に近い確率だ。




「たっ……たまたまよ! わたしが来て悪いの?!」


「たまたま……なの?」


「そ、そうよっ!!」




どうして……



そんな悲しい表情するの?



自ら出て行ったのは八乙女の方なのに……。