「あ!猫だっ」
坂道の片隅に、ちょこんと一匹のトラ猫が座っていた。
近くまでそ〜っと近寄り、怖がらせないようにしゃがみ込む。
「可愛いねぇ~! キミはどこから来たの?」
きっと野良ネコさんだろう。
首輪が付いていない。
優しく頭を撫でてあげると、トラ猫は気持ち良さそうに目を瞑った。
ふふ、かわいい~。
あれ。そういえば。
八乙女は?
隣に居ないことに気づく。
不思議に思い後ろを振り向いてみると──
さっきの場所からじっとしたまま、全く動こうとしない気配の八乙女。
全くそこで何をしているんだか。
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