私たち6人は校門を抜け、商店街の方へ行くことになった。

ゲームセンターに寄ったり、雑貨屋さんに寄って女の子4人でお揃いのキーホルダーを買ったりした。

「よーし、さっそく鞄につけちゃおっと」

「女子ってそうやってお揃いのもの買うの好きだよな」

私がキーホルダーを鞄に取り付けていると、昴がそうやって話しかけてきた。

「いいでしょ、仲良しって感じ!」

見せつけるように鞄を突き出すと昴は笑って「いいんじゃねーの」と言う。

昴は目をくしゃっとさせて笑う。それは小さい時から変わらないようだ。

その笑顔に幼稚園の時のような幼さを感じる。だけどそんなことを口に出したら怒られるだろうな、と思ってやめておく。

でも、昴だけに限った話じゃなくて、みんな幼稚園の時と同じだなと思えるところをそれぞれに持っている。

今この瞬間も、まるで幼稚園の時と変わらずな感じで、とても居心地がいい。安心する。


「お腹空いた!何か食べようよ」

千波のその一声で私たちはすぐそばにあったファストフード店に入ることにした。