君の笑顔につられて



「どうして普通科の私がこんな
エリートに囲まれて出ないといけないんです?
こんなの音楽科のエリートに任せれば…」


「君じゃないと駄目なんだ」


「は?」



何を意味の分からないことを言ってる…
つきあってらんないな…



ため息をつき私はソファから立ち上がり
出て行こうとした



「君が有名だったことは知ってるよ…」


「・・・なにが言いたい」


「君は…ミューズなんだろ?」



どこで調べたんだこいつは…
あぁヤバい…久しぶりに腹が立つ…



「君のことはその…申し訳ないが調べさせて
もらったんだ…」


     ガンッ


「ふざけてんの?」


「おいっ」


私がテーブルを蹴ると、まわりの奴らは
止めに入ろうと立ち上がる。


ていうか、別に殴るなんてしないし
そんな事したら退学じゃん?



「それで?私がその『ミューズ』だから
出て欲しいって?
あんた何様のつもりなの?
私のことを出したいならそれなりの事がなきゃ無理だから」