「あ、悪い」 素っ気なく謝ったコウちゃんの目線が、立花くんから私に移る。 だけど、それはすぐに逸らされてしまった。 ぶつかられて一瞬不機嫌になった立花くんだったけど、それがコウちゃんだとわかると、またニッコリ笑ってコウちゃんの腕をバシバシ叩いた。 「真田ー! おまえすごいな! 3年になって更に強くなってるもんなー!」 「おー、サンキュ」 感情を素直に表に出す立花くんとは対照的な、クールなコウちゃん。 ただ頭を軽く下げるだけで、その表情は無表情だった。