夏休みの登校日。


色々考えながら登校していた私は、くつ箱について豪快なため息をついた。


進路希望用紙だって、今日が締め切りなのにまだ空白のままだし......。


いったい、どうしたら......。


もう一度ため息をつこうとした、その時。


少し遅れてくつ箱に入ってきたコウちゃんを見つけた。


「コウちゃん、おはよう」


私は靴を履き替えながらコウちゃんにあいさつする。


「コウちゃん先に家出たんだと思って、私ひとりで来ちゃったよ」


隣で靴を履き替えるコウちゃんに話しかけるも、何だかコウちゃんの様子がおかしい。


私の目を全く見ない。


無視、してる?


なんで?