門をしめようとしていたコウちゃんが、私の考えを読み取った。


「ううん、違うよ。よかったね、大好物のカレー」


ニッコリ笑いながら私が言うと、コウちゃんはクールに肩をあげて、家の方に歩いていった。


「じゃあな」


コウちゃんはいつも、ドアを開けて振り返ってくれる。


私はコウちゃんに手を振り、ドアが閉まるのを見守ってから、3件隣の自分の家に向かう。


ハァーっとため息とともに空を見上げたら、儚い星が不規則に瞬いていた。


部活に行くの、億劫だな......。


この先、どうしよう。

どうするのが、正解なのかな......。