疲れきった今の力量では、家の門や玄関のドアが鉛のように重たく感じた。
鍵をあけて何百キロにも感じるドアを開けると、玄関にはお母さんの靴があった。
お母さん、今日は早かったんだ......。
どうして今日に限って......。
こんな泣き顔、お母さんに見せられるわけがない。
私はお母さんに気づかれないように静かにドアを閉め、ソロリと靴を脱いだ。
廊下も軋まないように、慎重に階段で進む。
だけど......。
鞄の横ポケットに入れていた鍵が、カチャン!と大きな音をたてて廊下に落ちたんだ。
私はしまったと、顔を歪めて唇を噛む。
もう! どこまでバカなの!?
どうしてちゃんと鍵をポケットの奥まで入れとかないのよ!!


