放課後、ずっと君のそばで。



立花くんが、大きく息を吸い、演奏を始めた。


ゆっくりとしたテンポの、ビブラートをきかせた大人なメロディー。


スラーで、息継ぎの部分を感じさせないように吹くことがポイント。


立花くんは、いつもの演奏のとおり、難なく吹き終えた。


約10秒程の、本当に短いソロ。


だけど、とても重要な箇所だ。


「はい次、白石」


あっという間に私の番になり、心の準備なんて出来なかった。