「私自分で買うつもりでいたんだけど...」 「分かってる」 スタスタと私の元に戻ってきたれおちん。 「あ、じゃあそれ私に──」 私が言い終わる前に、ゆっくりと近づいてくるれおちんの顔。 えっ、えっ、、!? 急に心拍数が上がる。 間近で目が合ったと思った瞬間、私とれおちんのおでこがコツンとぶつかる。 ──息が止まりそうになった。 「だからいいんだよ。今日は特別だからね」 よしよしと頭を撫でてきたれおちんに、しばらく固まる私。 ......一瞬、何が起きたのか分からなかった。