「ハァ…だる」


あのまま雨に打たれたわたしは案の定熱を出した。


仕事がたまたま休みだったから良かった。今日は一日中寝ていよう。


そう思って目を閉じても脳裏に出てくるのは昨夜見かけたセンリの姿。


会いたいとあんなに願っていたのに、神様は残酷だ。


「彼女、なのかな…?」


昨日センリと一緒にいた可愛らしい女の子。


センリとわたしは付き合ってる訳ではない。


だからセンリがどんな子と一緒にいたって咎める資格はわたしにはない。


だけど、胸が苦しい…。


頭がグラングランして気持ち悪い…。


キャパオーバーなことに頭が追いつかなくて、わたしは逃げるように意識を飛ばした。