ベル姫様と溺愛ナイト様

出来ることならレイラカと二人でこの王国を以前の平和な国に戻してほしいものだが……。
いや、わがままはよそう。
姫が、この手紙を読んでくれて、元気でいてくれたなら、それだけで充分だ。

さようなら、姫。
お父様より

追伸
姫、お父様と二人だけの、大事な内緒の言葉を覚えているかい?
ヒントは。「アニー」だよ。


次々と流れ出る涙を、ベルは止めることが出来なかった。
なんということ……。
なんて、わたしは想われて愛されていたんだろう。
それなのに忘れてしまって、なんて悪い娘だろう……。

「ベル……、大丈夫か、ベル……?」

「姫……」

二人が心配そうに、ベルを見つめる。