ベル姫様と溺愛ナイト様

手紙はまだ続いている。
ベルは静かに目で文字を追う。

ベルベーネ。お母様は、貴女との思い出という宝物を胸に、先に天へと参ります。
貴女がいなくなってからというもの、お母様の体にはぽっかりと穴が空いてしまったようになってしまいました。
そして、そのままお迎えが、近づいているように思えます。

どうか、どこかで元気に、幸せに、過ごしていてほしい……。
これが、お母様の願いです。

ベルベーネ、どうか、幸せに……。


短いが、なんと愛のこもった手紙だろうか。
ベルの目からは、自然に一筋の涙が溢れていた。

震える手で一通目をめくり、二通目に目を通す。
先ほどとは違う、大振りな文字だ。