ベル姫様と溺愛ナイト様

「俺は、生まれた瞬間から姫のナイトだ。
姫と行動を共にし、姫を守るために物心ついた頃より修行をしていた」

「まてまて、なんだ、生まれながらのナイトって!」

至極真っ当な質問だ。
6歳どころか、生まれながら、そして物心ついた頃よりの修行。
理解出来ないことが多すぎる。

「……ラス国の伝説だ。
信じがたいかも知れないが、おとぎ話だとでも思って聞いてくれ。

古来より、ラス王国の頂点に君臨するお方は、世にも珍しい紫の瞳を持って生を受ける。
その瞳を持つお方には、瞳の色を分けた紫の髪を持つ生涯のパートナーが現れる。
その者と一緒になり、ラス王国を総べて行く」

そうか、それで……。
ジェミロは、珍しい紫の瞳の妹と、これまた珍しい紫の髪の青年を見比べた。
ベルも、それで見覚えがある色だと思ったのか、と、青年の髪を見つめる。