「…文化祭!」





すっかり忘れていたけど…9月の中頃には文化祭がある。


…え、うちのクラスって何するんだっけ。





「ま、まーくん!
うちのクラスは…」

「……はぁ。
ちゃんと決めただろう?」

「えっ…」





そう言う私にまーくんは更に頭を抱え込む。





「そんな気はしてた。鈴が何の反応も示してなかったからな…
うちは喫茶店。気は全く乗らないがコスプレ喫茶だ」





加えて、グループLINEYで話し合っただろ?って言うけど…全くと言っていいほど覚えていない。


…そんな話してたっけ?





「あ…」





慌ててLINEYを開くと、グループのトークを読んでいなかった。


そりゃ知らないわけだ。





「…鈴ちゃんLINEY開いてなかったの?」

「あ、あれ〜?
そんなことないと思うんだけどな…」






でも、そのグループで話があったのはちょうどあの時期。


もしかしたら…開いてなかったかもしれない。


それどころではなかった。


誰かと話す気なんて起こらなかったし…


心配してこっちを見るかえで君をなんとか安心させる。


本当は言わないまま。


言うとしても、ギリギリまで粘りたい。



今は、言えない。誰にも。