その日の活動は打ちきりになり2人を家に連れていくことにした。
向かっている間に話を聞くとどうやら昨日、私たちの後ろをついてきていたらしい。
(『なぁ、慎之介。
あの3人っていつも一緒に帰るのか?』
『ん?あぁ、そうだな』
すると昴は顎に手をやり
『何か怪しくね?』
慎之介はそうか?と返すが
『俺、ついてってみようかな』
と言う昴をやめた方がいい!と必死に止めようとした。
『いーや、大丈夫だって!』
腕を引っ張られ渋々、鈴のあとをついていくことになった。
歩いて電車に乗って、また歩く。
そうして着いた場所は、
「高山 沢田」の表札がかかる家だった。
その家に鈴と誠は入っていった。
『マジか…』
『そうだったのか…』
2人はこの事実に衝撃を受けたが昴は思いきったように
『俺、このままを見せるわ』
そう言った。
『あいつ、今まで出会った女とは違うし。
何か…大丈夫な気がする』
『お前がそんなこと言うなんてな…鈴はいい子だ。その判断は正しいと思うぞ』
そう言ってから昴はどこか嬉しそうにしながら来た道を戻り、自分の家へと帰った2人だった。)
「2人が見たのはここだよね?」
話を聞いているうちに家に着いた。
2人を中に入れて、かえで君が来たときと同じように地下通路を抜けて本当の私の家に連れていった。
まーくんの家にあるドアを開けて階段が現れたときは凄く驚いていたが、何だかワクワクしているような顔をしていた。
「ただいまーー!」
「今日は早かったんすね、お帰りなさい!お嬢!」
まーくんは一度深くお辞儀をして、昴と向川部長は大きく口を開けて今にも倒れそうだった。

