翌日の朝。
いつもと同じように登校すると
「鈴ちゃん、おはよう☆」
1番に紺野君が挨拶をしてきた。
しかも「鈴ちゃん」呼び…
周りの女子は…あれ?
視線が痛くない!
不思議に思って女子と紺野君との会話を聞いてみると全員を名前呼びにしていた。
皆も名前呼びにすることによって私だけ特別…っていう妬みの感情をなくしたのね!
でも、そこまでして……呼ばなくてもよくないか?
それを皮切りに紺野君はこれでもかってくらい私に絡むようになった。
帰りだって送る送ると言って聞かない。
「どうして、送らせてくれないの?
そんなに俺のこと嫌い?」
子犬のようなうるうるした目で見つめられる。
「ど、どうしても!悪いけど大丈夫だから!」
逃げるようにして帰る。
紺野君が来てから家のことがバレないかひやひやする連日…精神的疲労がすごいよ…

